ヴァイオリンを始めた理由

 

 私がヴァイオリンを始めた最大の理由は、自分自身の音楽を深めたいと言う思いからだ。マンドリンの世界は、仲間内でああでもないこうでもないと言いながら曲を作っていく。その事が悪いとは言わないが、自分たちの持っている以上のものはなかなか出来にくいと思う。自分自身の音楽を深めたければ、やはり、自分より深く音楽を理解している人の話を聞く事が一番の早道であると思う。

 例えば、ここのこの音型はこの様に弾こうと思っていると、ここはこの様に弾いて下さいと指摘されたとする。その事が自分より深い考えだと理解すると、すごく得した気分になる。この様な事が、何度も続く事によって、少しづつ音楽が深まって行くのだと私は思っている。

 オーケストラに入ったのは、プロの指揮者がどんなに音楽を深く理解し、また、どのように曲を作って行くのか大変興味があったからだ。オーケストラに入るには、何か楽器が弾けなければならないから、マンドリンに最も近いヴァイオリンを選んだ訳だ。どうしてもヴァイオリンをやりたかったと言う訳では決してないのである。
 
 アマチュアのマンドリン団体がプロの指揮者を雇う事はとうてい出来ないから、向上心のある人は、どんどんオーケストラに挑戦したらいいと思う。そして、そこで学んだことを、マンドリンに生かすことが出来れば最高だ!!